所在地 | 〒427-0058 静岡県島田市祇園町8512−1 |
電話番号 | 電話:0547-35-0108 FAX:0547-35-0145 |
駐車場 | 有り |
ジャンル |
歴史
神社・仏閣
花・木・自然
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島田の民話に登場する薬梅があるお寺
曹洞宗静居寺の末。山号は仏殿山。
本尊は聖観音菩薩。
寛保二年(1742)七月。天王村の林幽寺(今の祇園町・林入寺)の和尚さんは、ある夜、本堂の前に一本の梅の木が生えてきて、美しい花を咲かせる夢を見た。
翌朝、和尚さんが朝のおつとめに本堂へ行ってみると、夢に見た梅の木が、枝を下向きにして立っていた。
「夕べの夢は正夢だったか。不思議なこともあるもんじゃ」
和尚さんは、喜んでこの梅の木を大切に育てた。
ある年のこと。島田の宿に、流行病が出た。それは、たちの悪い風邪だった。たちまち宿場うちに広がって、どこの家でも病人をかかえて困り果てていた。
医者は大忙しで、病人みんな診るほど手がまわらない。
ある夜、和尚さんの夢まくらに、お寺のご本尊が現れて、
「和尚。宿場のみなの者が病で苦しんでおる。庭の梅の花と葉をせんじて飲ませるがよい。おそろしい流行病もたちまち治るであろう」そう言って、すっと消えていった。
夜があけると、和尚さんは宿場うちに夢のおつげを知らせて回った。
人々は、われわれもとお寺に押しかけた。(こんなに大勢やってきたのでは、間に合わん。たちまち花も葉もなくなってしまうわい)と和尚さんは心配していた。
ところが、とってもとっても、梅の花も葉もなくならない。(ご本尊の御利益じゃ)和尚さんは、手を合わせ、お経を唱えた。
梅の花と葉をせんじて飲んだ病人たちは、たちまち起きだせるようになり、流行病は梅の木のおかげでぴたりと収まってしまった。人々は喜んで、お寺にお参りしていった。
その後、この梅の木を「薬梅」と呼ぶようになったという。
林入寺は池波正太郎原作の鬼平犯科帳に登場しています。
公共交通機関 | 島田駅より1.1km・徒歩約15分 |
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